
投資信託の中には運用成績が株価指数の2倍3倍になるブルベア型投資信託の解説はこちらの投資信託があります。
ブルベア型とはブルのタイプは株価指数の倍の上昇の成果を得られて、ベアは逆に値下がりすると利益になるタイプです。
⇒ブル・ベア型とは
どうしてこのようなことが出来るかと言えば、株価指数先物取引を利用しています。
株価指数先物は証拠金取引のため、レバレッジが効いて2倍3倍の成果や売りからも入れますから下がれば利益になることも可能になります。株価指数以外でブルベアをやることは可能ですが、コスト的に投資信託として成り立たないので、ブルベア型は株価指数先物のタイプしかないのです。
ブルベア型の欠点
ブルベア型は株価指数先物を使うことで運用成績を普通の投資信託よりも2倍3倍にすることは可能になりました。
しかし損失も2倍3倍になる可能性があります。
そしてオープン型の投資信託の問題点として資金の流出入があります。ブルベア型がうまくいけば資金が流入し続けますが、反対に損になれば資金が流出します。ブルベア型は成果が2倍3倍になりますから、短期的な投資が多く、流出入の為に手数料を各受益権保有者で分担で払わされて、その分運用成績が落ちます。
そして倍率は購入時の基準価額ではなく現時点の基準価額での倍率ですので、基準価額が下がるごとに成果が下がりますから、大きく下がるとそれだけ損失を取り戻せなくなります。
加えて、損失を取り戻せなくなるからと解約が増えて余計基準価額が下がるという問題が生じています。それがまた解約を増やすという悪循環で、相場が予想の反対に動いたら2倍となっていても実際は2倍を上回る損失になったりします。
そして相場が予想通りに動いて儲かっても他者が利確で解約注文を出した為に、解約の現金化の為に2倍の利益になるはずだったのに2倍を下回る上昇になったりします。
ETFであれば?
これがETFなら購入解約での資金の出入りが無いから問題ないように思えますが、ETFはマーケットメイク方式でマーケットメイカーが投資家からの注文を引き受けます。
それでメイカーがETFの在庫が不足するとETFの発行元に新規のETFの製作を依頼して、発行元はETFを製作します。その費用はETFの基準価額に反映されて、ETFの基準価額が下がります。
逆にメイカーの在庫が過剰になると発行元にETFの引き取りを要請して、発行元はETFを引き取って処分します。その処分費用はETFの基準価額に反映されてETFの基準価額は下がります。
つまりETFでも同じということです。
ブルベア型は長期間保有し続けると、無駄に手数料を負担させられますから、短期投資に徹するのがオススメです。下がれば損失を取り戻しにくくなりますから、すぐに損切りして逃げることをお勧めします。