法人でネット証券に口座を持つ場合は、個人と違い口座開設の書類が色々必要になってきます。
まず口座開設にあたって株式会社または有限会社などの法人格を持っていなければならないです。個人商店や団体で個人で無くても法人格を持っていないと法人での口座開設は出来ません。そして、法人格を持っていてもそれを証明する物を提出出来ないと法人として認められず、法人としての口座開設は出来ません。
法人格を証明する物ですが、履歴事項全部証明書の原本や法人の印鑑証明書の原本、取引責任者の本人確認書類の3種類すべてです。これらは発行後6ヶ月以内の物だけで、取引責任者の本人確認書類の場合はさらに有効期限内の物が必要になってきます。6ヶ月を過ぎればすべて本物でも無効になりますから、発行日の確認はきちんとしておく必要があります。また、一旦提出した書類は返却されません。
そして、法人格の証明をする書類を提出したからといって、口座を開設出来るわけではなく所定の審査が入ります。状況によっては決算書の提出を求められる可能性もあります。ネット証券側から履歴事項全部証明書に記載されている住所での業務状況の確認が困難な場合は、取引に制限がかかり、先物や信用取引などのリスク商品の取引が出来なくなります。そのため、移転などで住所変更などが発生した場合は速やかにネット証券に届けて、手続きを済ませるようにしましょう。
法人での口座開設は、取引が法人の取引責任者が行うものして口座が開設されますから、口座のログインIDとパスワードは取引責任者の自宅に郵送されるようになっています。この理由は、取引責任者に無断で法人口座を開設されるのを防ぐ為です。また、セキュリティの観点で口座のログインIDとパスワードを他社に分からないようにする為でもあります。以上の理由から、会社に直接送ってくれるようにネット証券に依頼をしても受け付けて貰えません。たとえ受け取りが面倒だとしても、自宅で受け取るしかありません。