証券口座とは銀行の口座の証券会社版です。
証券会社で取引をするのに口座開設が必要な理由ですが、単純に管理を簡単にするためです。例えば株が現物を直接渡せるなら普通のお店と同じで、代金と引き換えで株を受け取るだけで口座を作る必要は無いです。しかし、株を直接渡すとなると証券会社は株を管理するのが大変になります。
そのため、証券会社は口座を作らせて、売買の記録を管理するだけにして、株を直接渡さないで済ませられるようにしました。そして口座で決済が出来るようになり、投資信託も口座で取引をして、証券会社は証券口座を銀行の総合口座のように機能を色々追加していきました。
また証券口座は、預かり金をMRF(マネー・リザーブ・ファンド)という短期の金融商品で運用する投資信託を自動的に購入する仕組みになっています。MRFは毎日決済のため、1日毎に金利が付いて銀行の普通預金に預けるのと同じような状態になっています。
そして別の商品を買う時は、自動的に解約されますので手続きは一切不要です。MRFは購入解約とも手数料なしですから、普通預金の感覚で利用出来ます。ただMRFは投資信託ですから、元本割れのリスクが有り、銀行預金と違って預金保険は適用されません。しかし、一度も元本割れを起こしたことは無く、1千万円までしか保証されない銀行預金よりも安全なことは確かです。
証券口座は顧客の資産を管理する為の物ですから、逆に利用者側からも自身の金融資産を管理するのに便利な物となっています。株や投資信託や債券を口座一つで管理が出来て、口座内で現金が移動出来ますから、株の売却代金を使ってそのまま投資信託や債券を購入するということが出来ます。さらに株の配当や債券の利金、投資信託の分配金まで口座で受け取れます。以上のように、口座を持つだけで証券投資は何でも出来るようになります。